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Isight for the New Paradigm 未来のしくみを背が伸びるでつくる。

背が伸びる

背が伸びるをお探しの方はぜひ参考にしてください

◎前回のお話
養成所でのライブの出順も決まり、私たちはネタを直したり練習したりしながら日々を過ごした。
息子も毎日駅伝の練習に参加していた。
前からマラソン大会にも参加していたので走ることで認められることは息子にとってとても嬉しいことだった。
部活動として男子の陸上部は無かったが何かしらの大会が近くなると特設陸上部が出来、選抜選手が集められる。

走ることは早く走ると言うことだけで特別難しいルールもなくわかりやすい。
しばらく駅伝の練習中心に動いていた。

お互い少し軌道に乗りまた少しずつ会話が増えていった。
ある日息子が『足が痛い…』と言った。
ちょうど背が伸びる時期で成長痛もあるのかもしれないし、走るのが好きとはいえ長期間走ることに慣れていないことで痛めてるかもしれないな…。
とりあえず担当の先生に連絡を取ることにした。

『で、担当の先生誰?』

『サッカーの顧問…』

もしかしたら精神的なもの?

そう思いながらも先生の携帯に連絡を入れる。

『いつもお世話になっております、〇〇の母です。実は今朝から足の痛みを訴えてまして…』

すると
『痛いからと言って休むのは中学にもなってダメでしょう。来てストレッチなりできるでしょう!』
と、急に言われた。

まぁそれもそうだと思い一度息子に電話をわたし話をさせた。
少し話すと暗い顔で『いってきます』と家を出た。
『痛ければ無理はしないでやれることしておいで!』と送りだしたが振り返ることなく階段をおりていった。

私の方は初のお笑いライブの舞台に上がった。
教務に『元気に明るくな!』と舞台袖で背中を叩かれた。
気持ちだけてこの世界に入って、お笑いの仕組みもわからなかった私たちが初めて舞台に立つ。
お客さんが笑っていた。

ネタは2分間。

緊張と『元気に明るく!』の言葉だけで汗だくになる。

暗転後、お客さんの拍手が鳴りやっと緊張から解放された。

眩しくてお客さんは見えなかった。

全ての演者のネタが終わるとエンディングで全員舞台に上がる。
そこで上位3組の名前があげられる。

お客さんの投票を集計中、しばらくトークをする。
その間もドキドキだ。

上がりたい…
上がりたい…
『では発表します!』

お願いします!!……
『2位! &bsp;&bsp;桃鍋!!!』
たくさんの拍手が鳴る。
私と相方は興奮しながら握手した。

やった!!

Aランクに行ける!

うまくできなくても努力次第で上がれる!

早く息子に知らせたい!
お母さん頑張ったよ!頑張れば出来るんだよ!

帰って伝えると息子は一緒に喜んでくれた。
『お母さん凄いね!』
『諦めなければ出来ることってあるんだよ!だからお互い諦めないで頑張ろう!』
『うん!』

そう励ましていた。

しかし…その後息子は

駅伝のメンバーから外されてしまった。

背が伸びるで人と向き合う

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